コーピングとは英語のcope(対処する)に由来する言葉で、コーピング・スキルは対処技術という意味になります。コーピング・スキルはスポーツ等と同じく実践(トレーニング)によって身につけることができます。
- 再発リスクの高い状況に陥ったとき、十分な対処法を心得ていないと飲酒に走る傾向が強くなります。対処法が身についていない人は、そのことがアルコール依存症からの回復の障害になっています。
- アルコールの短期的な効用を求めてアルコールの飲用を繰り返していると、それが問題に対処する方法として定着してしまい、他の対処法は身につきません。そのためにますます問題に対処できないという悪循環に陥ります。
- 対処法を身につけている人は、アルコールを飲用しなくて済む選択肢を持っているので、問題に直面しても飲酒を回避できます。
コーピング・スキル・トレーニング(CST) プログラムは、現在のまたは今後直面する問題や状況に対処するための技術を身につけたり、さらに磨いていくためのプログラムです。実際の生活場面で実践していく必要があります。多くの対処技術がありますが、必須のものとそれぞれの必要性に応じて選択できるのものが用意してあります。